3.人まねじゃない服を買うこと
人には誰にでも、得意、不得意があります。
どんなに頑張っても、努力しても、
苦手なこと、弱点は誰にでもあるものです。
ところが日本の教育では、
家庭でも社会でも苦手なことや弱点に注目し、
それらを克服することこそ美徳とされています。
これが服の買い方に例えた行動とすると、
オシャレが苦手なんだけど、自己流で服を選んだ結果、“お金も時間も散々使ったのに、
いまいちの服”しか手元にない!ということになるのです。
そこで、自己流で克服できないなら“自分以外の人を参考にする”。
服の買い方で言うなら、
自己流で選ぶよりお店の人や友人、
親などが直接薦める“推薦品”や自分が憧れている人が着ていて素敵な“成功品”を自分に取り入れたりしますが、
多くの人がやってしまう、この行動に実は大きな落とし穴があり、
これによって“ますます自分にとって、いまいちの服”を増やすことになるのです。
苦手がより苦手に。解決どころかより迷走 状態になるのです。
例えば、あなたが数学が苦手な受験生だとします。
独学ではどうにも克服できない。そんな時、塾に通ったり家庭教師をつけたりしますよね。
そこで、あなたが選ぶ塾や家庭教師は、どういう基準で選んでいるでしょうか?
多くの方が、数学が得意な先生や、家庭教師なら、志望校の在校生に教えてもらいたいと
思うのがほとんどでしょう。
なぜなら、それが、一番数学が得意になれて、志望校にも受かりやすいと思うからです。
しかしながら、このような基準で教えてもらう人を選ぶと、かなりの確率で
「一番適した指導者を選んだはずなのに、全然成績が上がらない」ということになるのです。
なぜなのでしょうか?
それは、“教えてもらう相手を、根本から間違っているから”です。
多くの方が勘違いしていること。
それは、数学が得意な人が、数学が苦手な人を得意にする力があるわけではないということ。
志望校に受かった人が、あなたを志望校に受からせる力があるわけではないということ。
あくまでその人たちは、“数学が得意で志望校に受かった実績があるだけ”なので、
他人であるあなたを、自分のように得意に、合格に向かわせる能力があるわけではな
いのです。
これはおしゃれに関しても同じです。服の買い方でも同じです。
あなたが自分よりセンスがあるなと思う人に、
「私をあなたのように素敵にして」といっても、
その人は、自分を素敵にする方法は知っていても、あなたを素敵にする方法は分からないということなのです。
あなたが素敵だと思った人が買っているものを、
あなたが同じように買っても、
その服は、あなたが憧れている人を素敵に見せても、あなたを素敵に見せるものではないのです。
あなたが買う服は、誰のためのものですか?
他でもない、あなたのためのものです。
憧れの人を輝かせても、あなたを輝かせることはない服、まだいりますか?
最新の服でも、今と変わり映えのしない服、まだ買いたいですか?
勉強も、スポーツも、習い事も、そしておしゃれも、あなたの力を開花させる能力がない指導者を選ぶと、ますます苦手に、ますます自信がなくなります。
苦手なものが得意になるか、嫌いなものが好きになるかは、参考にするもの次第といっても過言ではないのです。
あなた自身が憧れられる側になれる服が“分かる”人のアドバイスを得て、
人まねじゃない服を買うことことが、あなたの人生ががらりと“良い方向へ”変わる機会になるのです。